『ノスタルギガンテス』読み終わった

打ちのめされた。しばらく茫然自失、途方に暮れる。
ちょっと泣いた。悲しくて。青い井戸の底みたい。
落ち着いてからすこし、途方に暮れた理由を考えた。


このお話は、読んだ人の「若さ」を暴きだすのだろう。「純粋さ」、といってもいい。
ふれれば切れる残酷で凶暴な何かが(自分を「ここ」から遠く離してしまう何かが)、自分の中にあることを知らしめる。
気づきたくなかったことに気づかされ、見たくなかったものを見せられる(それで打ちのめされる)。
ホラーやヴァイオレンスということではないけど、恐ろしい話ではある。


(ずいぶん前だけど)『小惑星美術館』を読んだ後だったので、(「夢見る力」について)ちょっと思うところがあるかも。